何の努力もしないで、1時間以内に記憶力を5倍に向上させることができると言われたら、どことなく疑わしいと感じますよね。
しかし、怪しい訪問販売のセールスマンがいっているのではありません。
主張しているのは、神経心理学者なんです。
だからといって劇的に記憶力を向上させる薬を飲むことを勧めているのではありません。
勧めているのは昼寝することです。
最新の研究によると、横になって1時間足らず目を閉じるだけで、記憶力を5倍に向上させられるのだとか。
ドイツの大学の実験で、41人の被験者に単語と単語の組み合わせを覚えてもらいました。
次に、被験者に1時間以内の昼寝をするか、同じ時間だけゆったりとDVD鑑賞をするか、いずれかをしてもらいました。その後、記憶した単語を思い出すテストを行いました。
この結果短時間の睡眠をした人の方が記憶からの情報検索に5倍の改善が見られましたと、研究員のAxel Mecklingerさんはいっています。
昼寝をしたグループは昼寝前と同じ数か、それ以上の単語を思い出すことができたのです。
短時間の昼寝でも情報の保持に役立つのはなぜでしょうか?それは 睡眠中に起こる脳内活動のひとつとされる「睡眠紡錘波(すいみんぼうすいは)」のおかげで、大事な情報を記憶し、思い出すことができるということです。
※睡眠紡錘波とはーノンレム睡眠時にみられる12〜14Hzの波で、律動的に連続して出現し、それが紡錘の形に似ている脳波のパターンのこと。
Radically Improve Your Memory in Less Than an Hour Inc.com
オフィスや学校で短時間の昼寝をすることは、著しい学習成果を上げるために十分な効果を発揮するってことは、これから学習環境の一環として
昼寝を導入していくということもあり得る話ですよね。